1933年創業、北海道の銘菓、全国区で人気が高いお菓子メーカーの六花亭製菓。同社のマルセイバターサンドやチョコマロンなど、
思い出しただけでお腹がなってしまう人気のスイーツたちに負けず劣らず、六花亭の職場や制度は魅力的です。
驚くべきかな、平成元年より四半世紀もの間、社員のみなさんが100%、例外なく有給休暇を取得しているのです。当時は企業規模が現在のおよそ半分ほどで、 会社が拡大路線を打ち出すとともに人員配置や製造ラインの見直しを並行して行い、 労働環境の整備が進められました。 適切な人員配置と職場内のワークシェアにより全員が平等に休日をとれる環境が徐々にできあがったのだそう。まさに不断の努力のなせる業。
社員を大切にしている事例として特に注目したいのが、気負うことなく有給休暇を取得できるよう促すかのような施策。なんと、6名以上が集まれば社内旅行に認定というユニークな制度があります。社員、パート社員を問わず仲間を募り、行ってみたいディスティネーションとその目的を企画しメンバーが相当数、集まれば会社からその旅行費用の80%(ただし年間20万円が上限)もが補助金として支給されるのです。これは、有給を取得するうえで心理的なバリアを解くのに実に効果的であることが想像できます。なにしろ、同じ会社員同士で連帯するのですから、ひとりで休みを取って人知れず旅行に出るのに比べたら、いかに気後れしないことか。しかも、社員同士のチームワークも向上、お財布にもやさしいとあればまさに一石三鳥。
なんとなく有給休暇を使い切るのがはばかれる雰囲気がある、休暇を取らない代わりに換金が可能、でも期限が過ぎて失効してしまう…などこの件にまつわるエピソードはごく日常的に耳にします。厚生労働省が行った2013年の調査によると、取得率は47.1%と半分以下。2020年の政府目標とされている70%には遠く及ばない実態が明らかになっています。この結果と照らし合わせれば、100%しかも25年連続という六花亭がいかに突出していて、稀有な存在かが一目瞭然。
また、産後の女性にやさしいことでもすこぶる評判。本社の敷地内にある保育園は2007年に開園。その名もごろすけ保育園。
出産・育児休暇からの復帰者は年々増加傾向にあり、全体の7割もの従業員がこの保育園を利用しています。雪国ならでは、厳冬のシーズンには裸足で走り回れるドーム型の大ホールが大活躍、新緑の季節には見渡す限りの芝生でぞんぶんに遊べる羨ましい環境です。ここでの給食はすぐ近くの本社厨房から提供されるので、いつでもできたてほやほや。こどもたちのお誕生日会には地元ボランティアによる管楽器の演奏会が催されるなど、従業員と同様その家族にも会社の目がじゅうぶんに行き届いています。一般的な保育園と異なり日・祝日も開園、しかもお正月やお盆等の繁忙期も運営されているとは頭が下がります。
保育士も全員社員という安心感、他部署のお母さん社員との交流が生まれるなど、自然に社内のコミュニケーションが活性されていることに疑いの余地がありません。預けているこどもの急な発熱などによる早退も、抜けた穴を部内メンバーが残業でカバ