保育園が街に溶け込む。家族以外のおとなもこどもを見守る社会へ。

レッジョ・エミリアのアプローチを取り入れた教育を実践し、地域に開かれたコミュニティの中での子育てを実践する「まちの保育園」。親や保育者など当事者だけではなく、敷地内や周辺にさまざまなおとなが出入りし、こどもたちの成長を見守るというユニークな取り組みが各方面で話題です。

2011年4月に小竹向原、2012年12月に六本木、今年の10月には吉祥寺と、この3年で3つの街に認可保育園をスタートさせた同園の想いはまさに“まちの”というネーミングに込められています。そして11月7日、六本木の分園軒先にまちの本とサンドイッチがオープンしました。

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「この地域で沢山の方が出会える場にしていきたい」。創設当時から一貫してこだわり続ける地域とのつながりが、またひとつ街に生まれたことになります。

長く滞在するわけではないけれど、入れ替わり立ち替わり人がそこに現れる。通園、通学、通勤など、毎日、季節を問わずそこを通り、気兼ねなくほんのひとことふたことを交わせる人がいる。おとなにとってはもちろん、こどもにとってもそういう「人の気配」を感じる街は安心、安全でしょうし、発展しそうな気がいたします。親も子も家や保育園、幼稚園、学校、会社といった長い時間を過ごす場所以外に、他人とゆるやかなコミュニケーションが図れる場所があることは、そうでない場合に比べより多くの気づきをもたらす可能性があります。

孤育てや孤食ということばが時折、聞こえてくる当世子育て事情ですが、 それは身近なおとながべったりと寄り添う、四六時中付き添うことを通じてのみ解決できるのではなく、むしろ、家族以外のおとなの関わり方を街の至るところにデザインしていくことで減っていくのではないでしょうか。

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