「日本にベビーシッターの文化を」
昨年の10月よりサポーターの募集を開始、
3歳と5歳の子を持つワーキングマザーの藤井聖子氏は女子大生を対象にしたモデルエージェンシーの会社を経営していた経歴の持ち主
ママの育児支援は代表の経沢がかねてより取り組みたかったテーマ
です。代表自身もいちばん仕事で多忙を極めた30代に三回の出産を経験するなど、 女性のライフイベントと仕事をどう両立するかは常に課題としてあったため、 その間ベビーシッターさんをうまく利用しながら仕事をしてきまし た。そのためその時に代表が感じたことはキッズラインの実現に活かさ れています。以前から代表の新たな事業の構想について聞く機会があったことと、私も出産、 子育てを経験しその未来に共感したこともあり一緒にやりましょうとなりました。 派遣会社を通じてシッターさんに依頼した場合、
高い入会金や年会費の他、時給2千円、3千円という料金はよくありますが、数時間で一万円ともなると、 どうしても敷居の高さを感じてしまうのは無理もありません。そうした心理的な壁を取り払うために、 料金設定はとても大事なポイント。個人のシッターさんに依頼する際は無保険ということもあるのですが、キッズラインではケガや物損など補償額に応じた賠償責任保険を適用し、 不測の事態に備えています。安さだけでなく、安心・安全を追求するために日々、スタッフ間で議論を尽くしていますね。 値ごろ感を打ち出してはいるのですが、
サポーターさんがより高い報酬を得られるような配慮、制度設計をしているのもポイントです。たとえば、英会話の教室を開いている、芸大でピアノを教えている、 海外で住み込みでのナニー経験があり英語でシッティングもできる 、また、プログラミングを教えることができるなど自分のスキルに応じて時給設定が可能です。まだ登録には至っていないのですが体育を教えられる男性の方から のお問い合わせもあったりと、 顔触れは多彩。ベビーシッターの経歴や各種の資格、 経験や知見などにより、託児そのものに付加価値を乗せることができるのです。 また、
サポーターが学生の方だと専業シッターに比べ相対的に時給がお安 いですし、しかも大学生や医大生だったりすることもあるので、 小学生のお子さんは宿題をみてもらえるケースもあります。 今後は「逆上がりを教えてほしい」「 かけっこを一緒にやってほしい」という実技を生かした男性ならでは関わり方への期待も高まるかも しれません。 専業のシッターさんは全体の3分の1ぐらいで、
ほかには子育て経験のある方、自分のこどもが帰宅するまでの空き時間で面倒を見てくださる方、 平日は保育園に勤務し、土日は一対一の保育に関わりたいというダブルワークの方などが多 いですね。お泊り保育ができる方もいらっしゃいますし、 乳幼児が得意な方もいます。お子さんが双子のためひとりでは手一杯だから、 お母さんが在宅でサポーターの方に来てもらうというケースもあります。 仕事かプライベートを問わず、
ベビーシッターにわが子を預けてその間に母親が別の場所にいることについて、まだ日本では後ろめたさがあると思うんです。 当面、都内近郊を起点にサービスを展開してまいりますが、都内でさえも「 ベビーシッター」への理解には地域差があるのです。たとえば港区ではこどもを預けて 食事や映画に出かける親御さんはさほど珍しくありませんが、少し離れた郊外となると事情は一変、まるで異なります。そこで、 こどもを預けることを躊躇される方に対して、キッズラインのある種の“習い事感覚” は少しでもシッターに預けることに興味を持っていただくきっかけになると考えておりま す。「今は○○○の先生にみてもらっているの」でしたら、 気軽に周りにも言いやすいのではないでしょうか。実際に「平日に働いていると、習い事をさせてあげられない」 というお悩みはよく聞かれます。シッティングをしていただきながらプラスアルファの体験が得られるのは一石二鳥。ひとりで習い事に行くことができる年齢に達するまでは確実にニー ズがあります。 あらかじめ顔写真や情報を保育園に登録しておいて、
園にお迎えに行っていただき、その後の時間をともに過ごすのが典型的なパターンですね。実際に利用される前に、お子さんを交えて面談をして当日のサポートへという流れを推奨しています。一緒に遊んだり、 お食事のご用意があればご飯を食べたり、親御さんの帰宅が遅くなる場合お風呂にも入ったりとかなり密接な関係性がそこに 築かれます。保育園に「ならし保育」があるように、 こうした一対一の人間関係も少しずつ深まっていくもの。二回目、 三回目と回を重ねるごとにこどもが慣れていくケースもありますし 、やはり人との相性もありますからたくさんのサポーターさんの中から自分で預ける人を 選べるのはポイントです。 保育園は夕方までの時間限定の場所。女性のキャリアを考えると、
時には夕方からの業務もこなさなければならない場面があります。そこで、 保育園と補完関係にあるインフラをこの事業で提供したいという思いもあります。 「結婚記念日に預けたのですが、安心してこどもを託せたので、
おかげでとてもいい夫婦の時間が過ごせました」というレビューを先日いただきました。共働き家庭のご利用が多く、働く女性をサポートする部分も多いのですが、仕事に関連する場面だけではなく、 こうした自分の時間をねん出するため、ひとりの女性として気分転換をするための利用も増えてきたと実感しています。 昔はおじいちゃんやおばあちゃんが近くに住んでいましたし、
地域も含めみんなで育てている感覚があったのでしょうけれども、いまは核家族化も進んでいますし、自分もひとり目のこどもの場合は経験もないので不安はとても大きいもの。 そこで育児のプロフェッショナルを頼ることは、そうした不安を解消することにつながります。 お子さんとの距離が近すぎて、逃げ場のないストレスを抱えてしまうこともあるでしょう。 私たちの事業がそうしたママを助けるサービスでありたいと考えています。 本来、育児は楽しいもので、生きる喜びを与えてくれるものです。
ママだけに負担が偏ったときにも信頼できるシッターさんにママが頼ることで、 気分も切り替えることができ、また心からの笑顔でこどもと接することができる、そう私たちは考えています。 多くの方々にキッズラインでママとお子様を笑顔にする体験をぜひしていただきたいですね。