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在宅で業務効率もアップ、新たな労働力となるテレワークが広がりつつあります

418出会いと結婚の応援から不妊治療の助成、子育て世帯の両立支援、さらには若い世代への家族生活PRまで。その名も418プロジェクトというユニークな施策を2013年10月よりスタート、話題を呼んでいる佐賀県。

2013年度の合計特殊出生率では1.62と全国10位(ちなみに上位10位のうち半数が九州・沖縄)の同県が他の自治体に先んじて10月より、本庁の職員約4,000人ものワークスタイルを変革する業務支援システムを導入、これにより従来から進めているテレワークが飛躍的に向上したことが話題になっています。佐賀県庁の最高情報統括監である森本登志男氏は「柔軟な働き方が実現すれば、災害時の迅速な対応や、パンデミックや育児・介護などで職員が登庁できない場合の行政サービスの維持・向上を実現できる」と本件についてコメント。

佐賀県では2008年に都道府県庁として初めて在宅勤務制度を導入、当初は育児や介護で在宅勤務がやむを得ない職員のみを対象とした措置でしたが、2013年に課長以上の利用を義務化、同年末には約半数の職員が制度を体験するまでに取り組みを進めてきました。

古川康佐賀県知事は2月6日に福岡市で開催された「ワークスタイル変革フォーラム」にて次のように述べています。

テレワークの本質にあるのは、“職員の福利厚生”ではなく、“ワークスタイルの変革”。特定の誰かのためではなく、これからの佐賀県の“普通の働き方”を目指しています。テレワークは、決して最良の働き方ではなく、“選択肢”の一つ。人口減少、少子高齢化が進むこれからの日本において、こうした選択肢があることで、さまざまな立場の方が働きやすく、生きやすい社会になるでしょう。それを佐賀県から進めていきたいと思います。

こうした流れが他の自治体へと波及することが大いに予想される一方、企業での現状はといえば資本金が50億円以上の企業で13.6%、従業員100人以上では4.4%、資本金1,000万円未満に限ればわずか1.2%と中小企業では導入が進んでいない実態が明らかにされています(総務省の「平成25年通信利用動向調査」より)。

しかしここ数年、ITのシステムやソフトウェアがパッケージ型からクラウド型へと大きく転換され導入時のイニシャルコストが大幅に抑えられたため、中小企業でもテレワークという働き方が身近なものになりつつあるのは紛れもない事実です。

アマゾンが今夏より、東京リージョン(世界で5番目に開設)と呼ばれるデータセンターでクラウドAmazon WorkSpacesを開始、初期費用ゼロで仮想デスクトップが実現できるようになったことも気になるところ。

あるいは、クラウド利用に特化したPCクロームブックが法人、教育機関向けに続き個人向けにも販売が開始され、比較的安価(実勢価格約3万円台※2014年11月現在)なので、従業員に支給してテレワークをはじめとした柔軟な働き方に活用する事業者が出現、増えることも予想されます。

一般社団法人日本テレワーク協会によると、テレワークのメリットは以下の7つ。

事業継続性の確保

雇用創出と労働力創造

オフィスコスト削減

優秀な社員の確保

ワーク・ライフ・バランスの確保

生産性の向上

環境負荷の軽減

在宅勤務が会社を救う」の著者でテレワークマネジメント代表取締役の田澤由利氏は本書で「IT度」「女性比率」「トップの意識」が揃っている企業こそがテレワークを導入しやすいと結論づけました。

11月21日(金)、田澤氏による無料ライブ配信のセミナー、ライフイベントと仕事の両立を可能にするテレワーク(在宅勤務)とは?が開催されますので、ご興味にある方はぜひ。

 

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