待機児童もさることながら、さらに深刻なのが保育士不足。長時間開園、交代制勤務の悩み、保護者さんとの関係構築の悩み、安全責任に対する重圧etc. 常に心労が絶えないハードな職場であるにも関わらず、賃金や社会的評価も決して十分と言えず、離職率も高い。

そのような実情を憂い、日本で唯一の保育士・幼稚園教諭・保育教諭に特化した研修機関としてこども舎を事業展開する株式会社BOAがこのほど、第一回「グランドシッター養成講座」を5月23日、24日の両日に都内で開催します。慢性的に担い手が不足する子育て支援分野でシニア人材の参加を促す目的があり、これに先立ち設立された一般社団法人日本ワークライフバランスサポート協会(※略称Jサポート)が主催するもの。

2012年から2014年にかけて毎年、100万人規模で65歳人口が増え続けている昨今。いわゆる団塊世代が一斉に労働市場から退出したことが背景にあり、同協会ではそうした「高齢者」の雇用創出も視野に入れ今回の取り組みに着手。ボランティアではなく、協会が認定する有資格者として保育園や学童保育などの現場で信頼される人材を育成することを目指すプログラム。保育園の用務員やこどもの散歩時の見守りなどを「仕事」として雇用に結び付けることを想定しいます。

核家族化が進んだことで増えてしまった母親の負担軽減、社会問題ともなっている保育士の人材不足の解消、そしてシニア層の再雇用をも見据えたグランドシッター。2015年、東京地区と横浜地区で300人の養成を皮切りに2年目以降は養成事業を名古屋など全国に拡大予定とのことで、今後も注目が集まりそうです。

概要は以下の通り

第一回　グランドシッター養成講座

・日時：2015年5月23日（土）・24日（日）10：00～16：00
・場所：東京都千代田区九段下（申込後、詳細連絡）
・受講料：28,000円（税別）※「グランドシッター」認定登録手数料15,000円（税別）
・定員：40名（定員になり次第、申込締め切りとなります）
・対象者：男女年齢不問（次世代育成という社会貢献の仕事をしたい方、第2・第3の人生も現役で働きたい方）
・講師：滝野ひろこ：元公立保育園園長・私立保育園園長、保育園理事
佐々木定治：元小学校校長、環境カウンセラー、保育園用務員
高橋のりこ：芸術療法士、カウンセラー、ベビーキッズマッサージ講師
・講座内容：子どもの心と体の発達、安全安心講習、遊びや絵本の読み聞かせ、子どもとの関わり方、保育園での仕事の流れや心得　など
・講座のお問合せ：070-6659-5213（Jサポート）又は03-6272-5613（㈱BOA）
メールinfo@jwlb.or.jp　URL http://jwlb.or.jp/

※以降の実施日は、月1回の開催・養成は2日間10時間、奇数月土日コースと偶数月平日2日間コースを予定。