プロボノということばをご存知でしょうか。自らの経験や知識、スキルやノウハウをいかしたボランティア活動のことで、ひとそれぞれの専門分野、得意なジャンルでの社会貢献を志向する方たちがその担い手です。ラテン語の「Pro bono publico(公益のために)」ということばが語源で、その多くは社会を変革しようとする非営利団体が掲げる理念に共感した方がその活動をサポートするもの。
1900年代初頭にアメリカで発祥したとされ、プロボノの先駆的存在taproot foundationによると1942年に米国広告協議会が設立された際、クリエイティブ業界のプロボノが動員されたことが広く一般に知られる契機となったとされています。
日本では2010年あたりから話題になって、社会起業やソーシャルビジネスへの関心の高まりともあいまって広く知られるようになりました。産後の女性にかかわるテーマでは、産後ケアを推進するマドレボニータや病児保育のフローレンスなど有名どころのNPO団体がプロボノを積極的に迎え入れ一定の成果を上げていることが知られています。
そして、復職を予定しているママによるプロボノとして期待されているのがその名も「ママボノ」です。子育て中の女性たちが直前まで関わってきたお仕事の専門性を活かし、プロジェクトの課題解決を図ろうとするもので、2010年に「新しい社会貢献・新しい働き方」としてグッドデザイン賞を受賞したNPO団体サービスグラントが2014年1月にスタートさせました。勤め先など本業以外で実務を経験できる機会は、産休・育休としばらく現場から遠ざかっていた方にとって得難いものではないでしょうか。
ひとりの女性への負担が大きくならないよう、ひとつのNPO団体につき6~8名で編成されるママボノのチーム。彼女たちは平日の昼間、約3カ月という平均的な期間でマーケティングの基礎調査、営業資料やパンフレットのラフ案制作など多岐にわたる業務を経験します。
第一期目の支援先はNPO法人ファザーリング・ジャパン、NPO法人tadaima!、二期目はNPO法人NAGOMI VISITといずれも産後の女性にとって、親しみやすいテーマで事業を行っている団体。
参加された方からは下記のようなコメントが寄せられています。
在宅で子供を見ながら働けるなんて理想的!と思っていましたが、私には絶対無理なことがよくわかりました。私には外に出ることがon / offを切り替えるスイッチだと実感しました。
久しぶりに味わった緊張感や責任感は心地よいものでした。この仕事のおかげで、日常にメリハリがつき、物事のプライオリティを改めて考えることができました。
10時半集合でもあんなに忙しいなら、復職する際、夫の協力は不可欠だと実感しました。いいシミュレーションができました。
そして、今年で二期目を迎えている「ママボノ」がこのほど、今期の成果を報告するイベントを下記の概要で開催いたします。
当日は、実際にママボノのメンバーとして参加した方々と、その支援を受けたNPOによる具体的なエピソードを直接聞きながら、
ママはもちろん、男性にとってもパートナーや職場のチームメイトや上司である女性の働き方について理解を深めるよい機会になりますし、授乳スペースが準備されるため、こども連れでの来場も歓迎とのことですので、ご興味のある方はふるってご参加を。
概要
日 時: 2015年 5月16日(土)13:30〜16:30(開場 13:15)
会 場: 3×3ラボ 千代田区大手町2-6-2 日本ビル6F 662区
交 通: JR東京駅より徒歩1分(日本橋口)/
参加費: 無 料
定 員: 50名(先着順)
申 込:https://ssl.form-mailer.jp/
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